関数について |
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[SUM][AVERAGE][MAX][MIN][TODAY]
[NOW][DATEDIF]の各関数について簡単に学んできましたが、関数全般の基本をとらえておきたいと思います。
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関数とは |
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関数とは、前もって「Excel」で定義されている、あるいは組み込まれている数式のことです。関数を使用すると、単純な計算だけでなく複雑な計算も行うことができます。
ワークシートで最も一般的に使われる関数は「SUM」関数で、ご理解の通りセル範囲の加算に使います。数式を作成して複数のセルの値の総計を計算することもできますが、「SUM」関数を使うと簡単に合計を計算することができます。 |
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関数はここが便利 |
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計算をするときに関数を使って答えを出しておくと、もとになる数値(引数)に訂正があっても自動的に再計算してくれます。
具体的な数値をいれて計算すると、データが変わるたびに数字を入力して計算しなければならなくなります。
計算式をいれて計算対象のセルを指定すればその手間はなくなりますが、対象範囲の変更があると処理が大変です。
こんな時でも関数での計算ならば簡単に対応できます。 |
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確認しましょう |
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下の表の青字の部分は「計算式」が入っています。
赤字の部分は「関数」が入っています。
黒数字の部分は数値です。
各セルをアクティブにして確認しましょう。
赤字の部分の対象範囲を記憶しておきましょう。 |
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品 名 |
単 価 |
数 量 |
金 額 |
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りんご |
150 |
50 |
7,500 |
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みかん |
50 |
100 |
5,000 |
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なし |
150 |
30 |
4,500 |
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ぶどう |
300 |
50 |
15,000 |
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もも |
200 |
20 |
4,000 |
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平均単価 |
170 |
合計金額 |
36,000 |
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次 に |
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1. |
「みかん」の下に1行挿入し「かき」(単価150円・数量70個)を追加しましょう。 |
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2. |
赤字の関数を確認しましょう。セルが増えた分自動的に調整してくれました。 |
3. |
金額の空欄を上の欄から「コピー」しましょう。 |
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4. |
関数が入力してあったセルは、数値が変わると再計算してくれるだけでなく、計算範囲をも自動調整してくれました。 |
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5. |
確認したら「ぶどう」の行を削除し、削除した場合も自動調整することを確かめましょう。 |
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関数の書式 |
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再確認 |
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関数の記述は等号「=」から始めます。 |
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その後に関数名を入力し、始めカッコ「(」、引数1、カンマ「,」引数2、カンマ「,」引数3、カンマ「,」、……と続き、閉じ括弧「)」となります。 |
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具体的には |
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=関数名(引数1,引数2,引数3,・ ・ ・ ,引数n)となります。 |
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実際には半角で入力します。 |
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引数について |
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引数には数値・文字列・セル参照などの型があります。 |
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数値 1. |
Excel
では、次に示す数字と特殊記号の組み合わせが数値として扱われます。0
1 2 3
4 5 6
7 8 9
+ - (
) , /
$ % .
E e |
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2. |
セルの表示形式によって、セル内の数値の表示方法が決まります。通貨表示になっていたり、日付表示になっていても、それが「表示形式」で設定してある場合は、具体的な数値の形式になっていなくても数値としてとらえられます。 |
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文字列 1. |
文字はもちろんのこと、数値の形式をしていてもアポストロフィ(「’」Shift+7)を付けた場合や、セル書式を文字列として設定したセルに入力した数字は文字列としてとらえられます。 |
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2. |
上の説明とは逆に、数値を入力した後にセルの表示形式を「文字列」としても、文字列としては認識されません。認識させるには[F2]キーを押して編集状態とし、[Enter]で確定しなければなりません。 |
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3. |
数式内で文字列を使う場合は、ダブルコーテーション[”]で囲みます。 |
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セル参照 |
単独のセルを参照する場合はその「セル番地」( A10 B15 等)を、セルの範囲を参照する場合は端の2つのセル番地をコロン[:]で区切ります( B10:C15 E25:G50 等)。 |
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演算子について |
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演算子とは計算するときに使う記号です。
演算子には、算術演算子、比較演算子、文字列演算子、参照演算子の 4 種類があります。 |
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ここでは算術演算子について学びます。 |
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算術演算子 |
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算術演算子には算数・数学で習ったように計算する順番があります。カッコを使うと、その中が先に計算されます。 |
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記 号 |
優先順位 |
処 理 |
備 考 |
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+,− |
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4 |
加算・減算 |
乗算・除算の場合は「×÷」ではなく「*/」を使います |
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*(×),/(÷) |
3 |
乗算・除算 |
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% |
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1 |
パーセント |
べき乗は「3^3」として
「3の3乗」(27)となります |
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^ [BS]キーの2つ左 |
2 |
べき乗 |
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セル参照を使った計算の練習 |
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1. |
左の表範囲の中で一番大きい数字を探しなさい。 |
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MAX関数を使います。 |
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A列 |
B列 |
合計 |
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100 |
1100 |
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答→ |
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200 |
1200 |
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解答→ |
2000 |
=MAX(A125:C134) |
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300 |
1300 |
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400 |
1400 |
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(次の「2.」の練習後、解答が変化するので確認
してください) |
500 |
1500 |
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600 |
1600 |
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700 |
1700 |
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2. |
左の表の合計欄に計算式を入力しなさい。 |
800 |
1800 |
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セルC125に(=A125+B125)と半角で入力します。 |
900 |
1900 |
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1000 |
2000 |
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セルC125をC134までフィルまたはコピーします。 |
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それぞれのセルの内容を確認して下さい。 |
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セル参照について |
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上の表では「C125」のセルを基準として、対象となるセルとの位置を相対的に移動しながら計算しました。これを「相対参照」といいます。 |
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C125=C125から見て「2つ左のセル(A125)」+「1つ左のセル(B125)」
という計算をしますので
C126へ数式をコピーした場合、
C126=C126から見て「2つ左のセル(A126)」+「1つ左のセル(B126)」
という計算をしていきます。 |
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次の場合はどうでしょうか。 |
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相対参照・絶対参照・複合参照 |
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相対参照 |
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左表の「値引額」「販売価格」の欄の数字を確認したら、その範囲を削除して次の練習をしましょう。 |
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値引率 |
10% |
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品名 |
標準売価 |
値引額 |
販売価格 |
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パソコン |
250,000 |
25,000 |
225,000 |
1) |
[D157]に標準売価×値引率で値引額を計算しなさい。
[E157]に標準売価−値引額で販売価格を計算しなさい。
161行目までコピーしなさい。
値引率を変更して正しく計算できるか確認しなさい。 |
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モニター |
120,000 |
12,000 |
108,000 |
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プリンタ |
98,000 |
9,800 |
88,200 |
2) |
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ケーブル |
3,000 |
300 |
2,700 |
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マウス |
4,800 |
480 |
4,320 |
3) |
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4) |
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正しく計算できなかったでしょう! |
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[D158]をアクティブにして下さい。 |
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[=C158*E156]となっていると思います。E156は「販売価格」のセルです。 |
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[D157]の内容を[D158]へコピーしたため、その内容の元になった[E155]のセルが1行ずれて[E156]へとずれてしまったためです。 |
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このように計算するセル番地が移動することにより、その対象となるセルも自動的(相対的)に移動することを「相対参照」といいます。 |
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絶対参照 |
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画面を分割して上の表が見えるようにして下さい。 |
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1) |
【D157】にカーソルを置き【=】(半角で)を入力します。 |
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2) |
【C157】をクリックします。 |
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3) |
【*】を入力します。 |
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4) |
【E155】をクリックし、[F4]キーを押し、【Enter】します。 |
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[F4]キーを押すと[$E$155]となりました。 |
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5) |
[D157]を[D161]までフィルします。 |
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今度は正しく計算できました。 |
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先ほどは[E155]であるべきなのに、[E156][E157][E158]と変化してしまいましたが今度は大丈夫です。 |
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このように数式が入力されているセル番地が変化しても、参照するセルを固定にすることを「絶対参照」といいます。 |
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[$]マークについて |
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絶対参照では、「行・列」両方が固定されます。
[F4]キーを押して[$]マークをつけますが、キーボードから入力してもかまいません。
[F4]キーを押した場合は[$列$行→列$行→$列行→列行→$列$行]と変化します。
[$]マークのついている側(列行)は、計算セルの変化によっても参照位置が変化しません。
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行あるいは列の一方を絶対参照にする方法を「複合参照」といいます。 |
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複合参照 |
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掛け率 |
掛け率 |
掛け率 |
掛け率 |
掛け率 |
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95% |
90% |
85% |
80% |
75% |
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品名 |
標準売価 |
販売額 |
販売額 |
販売額 |
販売額 |
販売額 |
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|
パソコン |
250,000 |
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モニター |
120,000 |
|
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プリンタ |
98,000 |
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ケーブル |
3,000 |
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マウス |
4,800 |
|
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問 題 |
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セル[D214]に計算式を入力し、[D214:H218]にコピーしなさい。
下の表のようになれば正解です。 |
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品名 |
標準売価 |
販売額 |
販売額 |
販売額 |
販売額 |
販売額 |
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|
パソコン |
250,000 |
237,500 |
225,000 |
212,500 |
200,000 |
187,500 |
|
|
モニター |
120,000 |
114,000 |
108,000 |
102,000 |
96,000 |
90,000 |
|
|
プリンタ |
98,000 |
93,100 |
88,200 |
83,300 |
78,400 |
73,500 |
|
|
ケーブル |
3,000 |
2,850 |
2,700 |
2,550 |
2,400 |
2,250 |
|
|
マウス |
4,800 |
4,560 |
4,320 |
4,080 |
3,840 |
3,600 |
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複合参照の考え方 |
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掛け率 |
掛け率 |
掛け率 |
掛け率 |
掛け率 |
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95% |
90% |
85% |
80% |
75% |
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品名 |
標準売価 |
販売額 |
販売額 |
販売額 |
販売額 |
販売額 |
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|
パソコン |
250,000 |
=$C242*D$240 |
|
=$C242*F$240 |
|
=$C242*H$240 |
|
|
モニター |
120,000 |
|
=$C243*E$240 |
|
=$C243*G$240 |
|
|
|
プリンタ |
98,000 |
=$C244*D$240 |
|
=$C244*F$240 |
|
=$C244*H$240 |
|
|
ケーブル |
3,000 |
|
=$C245E$240 |
|
=$C245*G$240 |
|
|
|
マウス |
4,800 |
=$C246*D$240 |
|
=$C246*F$240 |
|
=$C246*H$240 |
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[D242]列に【=$C242*D$240】と入力し該当範囲にコピーすると上の ようになります。 |
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C列が絶対参照されているので、計算式のセルが列方向に移動しても参照しているのは常にC列ということになります。
これに対し行方向は相対参照なので行方向への移動に対し相対的に変化しています。 |
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240行が絶対参照されているので、計算式のセルが行方向に移動しても参照しているのは常に240行ということになります。
これに対し列方向は相対参照なので列方向への移動に対し相対的に変化しています。 |
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